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この未知の生物。白い肉がブヨブヨ。
自分の手よりもやや冷たい体温。
ちょっとだけ臭いです。
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小学校の頃、理化か何かの実習で蚕の飼育をやったことガー。
はじめの頃は、蛆のように白くて小さかったり。
でも、恐ろしい勢いで桑の葉を喰い尽くし、脱皮を繰り返すにつれ
蚕は、小指2関節分位の大きさに育ってきたりしました。
はじめの頃は、みんな気味悪そうに見ていたり。
でも、餌を与えたりしながら時が経つにつれ
皆の中に、なにやら愛着のようなものが湧いてきたりしました。
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大きく育った蚕は、白く不透明で、丸々と太っていて。
触った時の独特のやわらかさは、今まで見てきた生き物に無い
不思議な感触をしてます。
そして、このブヨブヨした肉を持つ愛着のある未知の生物は
自分の手よりも、やや冷たい体温をしているのでした。
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ある日。
いつものように教室の床で、フンと食べカスだらけの飼育箱から
新しい桑の葉を敷き詰めた巣箱に移す作業をしていると
私は一匹の、奇妙な蚕を発見したのでした。
それは普通の蚕よりもやや長いのダガー。。その長さの原因というのが、
「不透明な黄色をしてる、ゲル状のぐちゅぐちゅとした何か」を
下半身から引きずっているからなのでした。
その時は、尋ねた同級生に「下痢をしているのではなひか。」と言われ、
「アァ、為る程。そう言ふものであらうか。」と何故か納得し
気にも留めず、やがて忘れてしまいまちた。
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しかしながら、
その「何か」は、巣箱の交換の際に、小学生の上履きによって踏まれて
白い肉の中から飛び出た、蚕の黄色い内臓
だったりしたのですが。
私がその事に気付いたのは、それからかなり後のこと。
サナギを皆で、生きたまま火葬にした事よりも後のこと。
ここ最近の事だったように思うのです。
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